『本物の細野さんだったんですね。
すいません……。

今、お仕事中ですか?私が行ったら邪魔になりませんか?』



私は送信ボタンを押した。


10分くらいして細野さんから返信があった。



『仕事だけど、邪魔なんて全然思わないよ。
まぁ無理にとは言わないから気が向いたらおいで?

スタジオの場所は○○区。スタジオの名前は○○。

場所がわかんなかったらまたメールして?』



私は携帯のメール画面を見つめていた。


絵文字もなく、ただ字だけ書かれたメール。


だけど、細野さんの優しさが伝わってくる。


どうしよ……。


行きたい……でも……私が行ったら迷惑になるんじゃ……。


でも……行きたい……細野さんに会いたい……。