【完全版】このいっぱいのLove Songをキミに捧ぐ





「健、さん……何で……」



舞は、何で俺がここにいるのか理解してないみたいで……。



「美香が教えてくれたんだ……」


「美香さんが!?」


「舞が、行くとこがあるって言ってたのを教えてくれて、舞の行きそうな場所を探して、もしかしたらここにいるかもしれないと思って……」



舞は何も言わず、俺の方を見ているだけだった。


俺は舞の隣に座った。



「久しぶりだな」


「……うん」


「元気だったか?」


「……うん」


「こんな寒い日に、こんなとこいて大丈夫なのかよ。腹が冷えたらどうすんだよ。もっと自分の体を大事にしろよ」


「……うん」



俺も舞も前を向いたままで、舞は俺の問い掛けに、ただ答えているだけだった。


俺は自分が着ていたジャケットを脱いで、コートを着ている舞の肩にかけた。



「健さんが風邪ひいちゃう」


「俺はいいんだよ。風邪ひいても気合いで治すから」



俺が笑うと、舞も笑った。


久しぶりに見た舞の笑顔。


俺は、この天使のような笑顔に、いつも元気をもらっていたんだ……。