【完全版】このいっぱいのLove Songをキミに捧ぐ





「うるせぇ!」



太一は立ち上がり私の前に来ると胸倉を掴んだ。


胸倉を掴んだ手をグッと上に持ち上げる。



「くる、しい……」


「バイトなんてする必要ねぇだろ?」



胸倉を掴まれて苦しく声が出ない私は何も言えなくて、ただジッと太一を見ていた。



「何とか言えよ!」



“ガンッ”


太一は胸倉を掴んでいた手で私を思いっきり突き飛ばした。


その勢いで壁に体がぶつかる。


全身に痛みが広がり、苦痛で顔が歪む。


恐怖のあまり目から涙がポロポロと落ちていく。


太一がゆっくり私に近づいて来る。