「舞?今日は何してた?」
ベッドにもたれ掛かり雑誌を読みながらそう聞いてくる太一。
きた……。
あくまで最初は穏やかな口調。
「今日?今日は午前中に面接に行って……」
「面接?」
雑誌をテーブルに置いた。
「バイトしようと思って……」
「バイト?何で?」
「何で?って……」
太一から逃れるために……。
そう言えたらどれだけ楽か……。
「理由も言えねぇの?」
真顔の太一。
穏やかだった口調は、だんだん荒くなっていく。
「お小遣稼ぎ……」
本当の理由が言えないからそう言った。
「辞めろ」
「はっ?」
「バイトなんて辞めろよ」
「そういうわけにはいかないよ。もう決まっちゃったし……。それにバイトは夏休みの間だけたから……」
“バンッ”
「…………いっ!」
テーブルにあった雑誌を私に投げつけてくる太一。
雑誌が見事、私の顔に命中した。



