私は携帯を握りしめたまま寝室に行き、ボストンバックに入るだけ衣類を詰めた。
健さんと別れる決心をした。
健さんのことは嫌いじゃない。
好きで好きで……大好きで……。
好きだから……。
愛してるから……。
だから別れる決心をした。
とりあえず自分の家に帰ろう。
伯父さんと義伯母さんに全て話そう。
もし伯父さんと義伯母さんに反対されても、赤ちゃんを絶対に産むと決めた私の決意は変わらない。
私はダイニングテーブルで便箋に健さん宛に手紙を書いた。
便箋の上にポタポタと涙が落ちる。
これでいいんだ。
私はそう自分に言い聞かせた。
そして最後に、こう書いた。
『世界で1番愛してる人から、それ以上の宝物をもらった』
私は手紙を封筒に入れて、ダイニングテーブルの上に置いた。
そして、ボストンバックを持った私はマンションを後にした……。



