冷蔵庫にあるもので作ったナポリタン。


それを“美味しい”とも“まずい”とも言わず黙々と食べる太一。


付き合い始めた頃は何を作っても“美味しい”と言ってくれてたのに……。


付き合って2年も経てばこんなもんなのかな?



「ごちそうさま」



太一の言葉に、お皿に目をやると綺麗に平らげていた。


と言うことは美味しかったのかな?


私も少しして食べ終え、食べ終えた2枚のお皿を持ってキッチンに行った。



「舞?」



洗い物をしてると、太一に後ろから抱きしめられた。


“ピクン”と跳ね上がる体。


食器を洗う手を止めた。


太一は私の首筋に顔を埋め舌を這わす。



「ちょ、ちょっと太一?今、洗い物してるから……」



そう言っても止めようとしない。


それどころか首筋に舌を這わしたまま水道に手を伸ばし水を止めた。


体に力が入らない。


太一は私の体を軽々と抱き上げると、そのまま部屋に連れて行った。