慌ててブーツを脱いで、足元に落ちているコートを持つと、健さんの後を追ってリビングに入った。
「舞の伯父さん、いい人だな」
キッチンにいた健さんが冷蔵庫を開けながらそう言った。
「うん。優しくて、いい人だよ」
冷蔵庫をパタンと閉めた健さんは、リビングに突っ立ている私に「はい」と、ペットボトルのミルクティーを渡してきた。
「ありがとう」
「座ったら?」
「あ、うん……」
私はソファーに座り、ペットボトルのミルクティーをテーブルに置いた。
健さんはラグの上に座り、タバコをくわえると火をつけた。
「俺がトイレを借りた時あったろ?」
「うん」
話が終わって、和室から出た時に、健さんはトイレに行ったんだった。
「で、俺がトイレから出た時に、伯父さんと廊下で会ったんだよ」
あ、そう言えば……。
リビングに入った伯父さんは、すぐにリビングを出て行ったんだった……。
特に気にしてなかったけど、もしかしたら健さんに個人的に話があったのかも……。



