「やめてーーー!!」
パッと目を開けると、見慣れた白い天井が目に入って来た。
夢か……。
てか、いつの間に寝てたんだろう……。
体中、汗びっしょり。
ここ最近、同じ夢ばかり見る。
太一に殴れそうになる寸前で目が覚める。
現実でも夢でも私は太一から罵倒され暴力を振るわれる。
現実でも夢でも毎日、悪夢にうなされる。
逃げたいのに逃げられない。
暴力を振るわれた後は必ず優しい。
私も苦しいけど、太一も苦しいんだ。
そう思って許してしまう。
その繰り返し。
私はいつになったら逃れられる?
この恐怖から悪夢から逃れられるの?
逃げたい……逃げ出したい……。
だからバイトを始めることにした。
少しでも太一から逃れられると思って……。
でも…………。



