健さんと堀川さんをリビングへ案内した。
さっきまでダイニングテーブルの上にあったお昼ご飯たちはリビングのテーブルに移動していた。
飲み物なんかも用意されていて、ちょっとしたパーティーみたい。
テーブルの回りには、私たち以外の家族が座っていた。
私たちがリビングに入った時、一斉にこちらを向いた。
「あ、えっ?うそ……」
最初に声を出したのは純お姉ちゃん。
「何だ、純。知り合いか?」
そう伯父さんが聞いてる。
純お姉ちゃんはラクテを知ってるんだ……。
だから健さんを見た時、驚いたような声を出したのかも……。
「知り合いじゃないけど、超有名なバンドのボーカルの人だよ!うちの大学でも人気あるし、お兄ちゃんなんか大ファンだよ!えぇ、まさか舞ちゃんの彼氏が細野さんだったとは……」
純お姉ちゃんが興奮気味に一気にそう言った。