「あの……まさか……」
「うん。昨日ね、堀川さんって人から電話があってね……」
やっぱり……。
堀川さんは一緒に店長に話をしてもいいと言ってたから……。
だから……。
「あの、堀川さんは何て?」
「来年のシフトを入れないで欲しい。卒業後は、自分が経営する事務所に就職させたいとか言ってた……。その理由を聞いても舞ちゃんから聞いて欲しいと……。電話したことも、それまで黙ってて欲しいって言ってた」
「そうですか……」
「舞ちゃん、詳しい理由を話して?」
「はい……」
私は、店長に全てを話した。
バイトをしようと思った理由。
太一のこと。
井川さんのこと。
それからバイトを今日で辞めたいこと。
卒業後のこと。
店長は私の話を黙って聞いてくれていた。