「お兄ちゃん!一緒に遊ぼうぜ!」
さっきまでキスだエッチだって言ってたのに、切り替え早いよ。
やっぱ、まだまだ遊びたい盛りの小学生なんだよね。
「いいぞ。何して遊ぶ?」
「サッカー!」
「よし!やろうぜ」
健さんはベンチから立ち上がりコートを脱ぐと、私の膝の上に置いた。
「お前ら手加減しねぇから覚悟しとけよ?」
「俺らだって負けねぇもん」
子供vs大人。
子供の中に大人は健さんだけ。
子供達と同じようなキラキラした笑顔で、子供達に囲まれながら公園の中央まで歩いていく。
そして笑顔でボールを追い掛け、子供達と同じように笑い、子供相手に本気で怒る健さんを見て、私の顔も自然と笑顔になる。
その時は太一のことやカフェで会った女の子達や不安なこと、全て忘れていたんだ……。