【完全版】このいっぱいのLove Songをキミに捧ぐ





「お前らに大人のキスを見せてやるから、よーく見とけよ」


「えっ?ちょっと健さん?それは……」


「いいじゃん。別に減るもんじゃねぇし」



健さんは私の耳元でそう言った。



「でも……」



私が躊躇してる間に、健さんは私の肩に手を回し、体を抱き寄せた。


人前でキスなんかしたことない私。


しかも見物客は小学生の子供達。


見られている羞恥心と健さんにキスされるんだと思うドキドキが交差していく。


俯いた私に健さんは、指を私のアゴに添え、そのままグイッと上げた。


健さんと目が合う。


胸がドキドキして体中が熱くなっていく……。


健さんの顔が近付き、私はそっと目を閉じた。


唇に柔らかい感触。


健さんの唇が重なり、少し開いた私の唇に健さんの舌が挿ってきた。


下腹の辺りがキュンと疼く。


小学生の前でする大人なキス。


今、目の前にいる子供達は、どんな顔で私たちのキスを見てるんだろう……。