私は、零れる涙を握りしめていた健さんのハンカチで拭った。
「舞が何で謝るんだ?舞は何も悪くねぇだろ?」
「だって、私……皆に……」
「俺らは迷惑かけられてるって思ってねぇけど?」
「えっ?」
健さんの言葉に堀川さんも頷く。
「前にも言ったろ?そういう考えは捨てろって。もう少し、ワガママ言ったり甘えたりしろよ……」
健さんはそう言って、私の頭をポンポンして、軽く撫でてきた。
「こいつさぁ、昨日、俺に電話してきた時、めっちゃ切羽詰まった声で、今にも泣きそうな感じだったんだよ。細野とは長い付き合いで、いろんなこと知ってるけど、あんな細野の声を聞いたのは初めてだったよ」
「ちょ、堀川!?それは言わない約束だろ?」
えっ?健さんが……。
私は健さんと堀川さんを交互に見る。
クスクス笑う堀川さん。
苦笑いの健さん。
そんな健さんは冷めたコーヒーを一気に飲んでいた。



