「あ、ヤベ」
「ん?」
「こんなことしてたら舞の彼氏に殴られるな」
心お兄ちゃんは笑いながらそう言って私の体を離した。
彼氏って……。
確か、お見舞いに行った時の帰りにも「紹介しろ」って言われたような……。
「ヤ、ヤダ……心お兄ちゃんったら……」
健さんの存在を忘れていたわけじゃないけど、頭に健さんの顔が浮かんで急に恥ずかしくなった。
「だって、ホントのことだろ?てか、いつ紹介してくれんの?俺、ちょー楽しみなんだけど……」
「えっ?えっと……いつって……」
あっ……。
その時、目に入ったCDラック。
その中にラクテのCDがあるのが見えた。
心お兄ちゃんって、ラクテの曲、聴くんだ……。



