「階段から落ちたのって足を滑らせてじゃないよね?」 「えっ?」 私の言葉を聞いて、さっきまで優しい顔だった心お兄ちゃんの顔が真顔になった。 「何、言ってるんだ?俺が自分で……」 「嘘!」 私は心お兄ちゃんの言葉を遮って、そう叫んだ。 「嘘じゃないよ」 心お兄ちゃんは、さっきまでの真顔とは違って、笑顔でそう言った。 何で? 何で嘘をつくの? 何で私を責めないの? お前の元カレのセイだって、何で言わないの? 私の目から溢れた涙は、瞬きをするたびにポタポタと落ちていく。