「何で、心お兄ちゃんのこと……」 私は振り返り、そう言った。 「何でって、だって階段から突き落としたの俺だから……」 えっ? 太一が心お兄ちゃんを突き落とした? 何で? てか、どうして太一は笑っていられるの? だって犯罪だよ? 人ひとりケガさせといて罪悪感とかないわけ? 「理由、聞きたい?」 「えっ?」 「お兄さんを突き落とし理由」 太一は相変わらずクスクス笑っている。 「なん、で?」 私は震える声でそう聞いた。