「だから、もう、私と健さんの仲を邪魔しないで!もう、2度と私の前に現れないで!さようなら」 私は立ち尽くす太一にそう言って、クルリと太一に背を向け、その場から離れようとした……。 「あ、そう言えば……お兄さん、ケガは大丈夫だった?」 えっ? 1歩出そうとした足が止まる。 お兄さん、大丈夫?って……何で?何で太一が心お兄ちゃんのケガのこと知ってんの? えっ?まさか……。 でも心お兄ちゃんは自分で足を踏み外してって……。