「健さん、ゴメンね……」
「何が?」
「その、伯父さんたちに、健さんのこと言えてないんだ……」
「別に構わねぇよ?」
「でもね、もしかしたら義伯母さんは気付いてるのかもしれない。それから心お兄ちゃんも。だから今日のことも義伯母さんは、あんなことを言ったのかも……」
「まぁ、前の男のこともあるし、家族に言えない舞の気持ちもわかるから……でもな……」
健さんはそう言って私の体を離した。
「ん?」
「年が明けたら、仕事が落ち着くから、舞の家族に挨拶に行かせて欲しい……」
「健さん……」
「舞の言えない気持ちもわかる。でもやっぱり彼女の家族には嘘つきたくねぇし、コソコソ隠れて付き合うこともしたくねぇからさ……。まぁ、今日は嘘ついちまったけどな」
健さんはクスッと笑った。
「だから、年が明けたら舞の家族の都合のいい日を教えて?」
「うん。健さん、ありがとう」
健さんの気持ちが凄く嬉しかった。
健さんが、うちに来る前に皆に話そう。
だから嘘をつくのは今日で最後。
「義伯母さんに電話するね」
「あぁ」
私は鞄から携帯を取り出した。
義伯母さんに電話するため、携帯を開く。
…………えっ?
何、これ――……。



