お店の裏に入ると、店長がデスクワークをしていた。
相変わらず赤い三角帽子を被ってるし……。
「お疲れ様です」
店長に声をかける。
「あ、お疲れ様」
店長はそう言って、また机の上に広げてある伝票に目を落とした。
「あ、舞ちゃん?」
更衣室のドアのドアノブに手をかけた時、店長に呼ばれた。
「はい。何ですか?」
振り返り、店長を見る。
「バイト中に、外ばかり気にしてたみたいだけど、何かあった?」
「えっ?」
「彼氏が迎えに来る予定だったとか?」
店長がクスッと笑う。
「違います!」
太一が、また来るんじゃないかと思って気にして、チラチラと外ばかり見てたけど……それを店長に見られてたなんて……。



