「何、そんなに驚いてんの?」
健さんは不思議そうな顔で私を見つめてる。
「えっ?」
何て答えていいのかわからない私。
そんな私を見てクスクス笑う健さん。
「舞、おはよ」
頭の中で質問の答えを考えてた私に、健さんは何事もなかったかのように朝の挨拶をしてきた。
「お、おはよう……」
朝の挨拶を返す私。
笑顔は多分、引き攣ってる。
健さんの顔が近いことに恥ずかしさの限界を感じた私は、体を反転させ、健さんに背中を向けた。
「舞?こっち向いて?」
そう言った健さんは後ろから私の体をギューッと抱きしめてくる。
私は何も言わず、首を左右にブンブン振った。