硬直したままの体でベッドの中にいて、どれくらい時間が経ったんだろう……。
相変わらず健さんはスヤスヤと眠ってるし、私は動けないし。
時間を確認するために、枕元に置いてある携帯を取ろうとした。
さっきアラームが鳴った時に簡単に取れた携帯が、なかなか取れない。
何で?
体勢は変わってないはずなのに。
もう1度、枕元に腕を伸ばして携帯を取ろうとした、その時……。
健さんの閉じていた瞼が、ゆっくり開き、バチッと目が合った。
“ドッキーーン!!”
さっきよりも更に大きく跳ね上がる胸の鼓動。
「ヒィッッッ」
幽霊にでも会ったかのように小さな悲鳴が口から漏れた。
と、同時に携帯が床に落ちた音が部屋に響いた。