「舞ってさぁ、妄想癖があるとか?」
「えっ?」
健さんは私を見てクスクス笑ってる。
「まぁ、さ。男なんて可愛い子を目の前にしたら狼に変身しちゃうだよ」
あー……それは当たってるかも……。
「俺だって健全な男子だから、やっぱ好きな女は抱きたいと思う。それは否定しない。でもさ、相手が嫌がってんのに無理矢理は俺は嫌だな……」
「ゴメンなさい……」
健さんを軽そうな男に見ていたことを急に恥ずかしくなった。
「いや、別に謝ることねぇから。それが普通の女の子の反応だと思うし。ビジネスホテルのシングル2部屋取るから安心しろ。なっ?」
健さんはそう言って頭をポンポンとしてきた。
そして携帯を再びカチカチし、ホテルを探し始めた。
…………が。
数十分後…………。



