携帯ショップを出た後、山岡さんのお店に行った。


山岡さんの創作料理の味が美味しくて、また食べたいと思ったから私から細野さんにリクエストした。


山岡さんのお店に着いた時には、まだ少し早いからか、お客さんは誰もいなかった。


奥の個室に通されて、細野さんと私はウーロン茶で乾杯。


適当に料理を注文した。



「今日は付き合ってくれて、ありがとう」


「いえ……」


「舞ちゃんのお陰で、いい携帯が買えたよ」


「良かった」



私はニッコリ微笑むとウーロン茶を一口飲んだ。


山岡さんが料理を次々運んで来る。


昨日と同じ料理もあれば、違う料理もある。


昨日、食べたばかりなのに、やっぱり山岡さんの作る料理は美味しい。


お客さんが来るまで、山岡さんがテーブル来て一緒に話をした。


細野さんと一緒にいると凄く楽しくて嫌なことや辛いことも忘れてしまう。


細野さんと一緒にいたい……。


ずっと、私の傍にいて欲しい。


そう思った瞬間、はっとした。


何、考えてるんだろう……私……。