「確かに携帯は変えた方がいいと思う……でも……」


「でも?」



細野さんは横目で私をチラッと見た。



「私、未成年で……携帯の名義は伯父なんです。携帯代も伯父が払ってくれてるので勝手に変えることは難しいかなと……」



携帯を新規契約したり解約したりするのは未成年の私で出来るのか詳しいことはわからない。



「そっか……そうだよなぁ……。今日は舞ちゃんの携帯を買いに行こうと思ってたんだ……」


「えっ?」


「電話した時に、ちゃんと聞けば良かったな。ゴメンな」


「いえ……」



私は首を左右に振った。



「でも携帯ショップに付き合ってもらえる?」


「えっ?」


「俺の携帯、機種変しようと思って……」


「いいですよ」



私はそう返事をした。


細野さんの運転する車は、街中にある携帯ショップじゃなく、郊外にある携帯ショップに入って行った。