皆のおかげで引っ越し作業も早く終わりそう。
私は、私のために頑張ってくれている皆のためにお昼ご飯を用意した。
と言っても、素麺だけど。
お昼を食べてから約1時間ほどで引っ越し作業が終わった。
心お兄ちゃんの部屋だった部屋は私の荷物で埋まり、女の子チックな部屋になった。
部屋の片付けをしていたら細野さんとの約束の時間に近付いていた。
シャワーを浴びて服に着替えてから、伯父さんと義伯母さんに出掛けることを伝えた。
伯父さんも義伯母さんも昨日の今日で心配してたけど、友達と会うと言ったら大丈夫だったんだけど……細野さん、私よりずっと年上で大人のしかも男性と会うとは言えなかった。
でも細野さんは友達には変わりないと自分では思ってるから全く嘘ではない。
私は17時少し前に家を出ると、家の門を少し行ったところに見覚えのある車が止まっているのが見えた。
トクン――。
胸が小さく鳴る。
緊張を解くために深呼吸をして車の方に歩いて行った。