【完全版】このいっぱいのLove Songをキミに捧ぐ




誰もいなくなったリビングの中は静かだ。


時計を見るけど、あまり時間が経っていない。



「あぁ……退屈……」



おばあちゃんでも居れば違うんだろうけど、おばあちゃんは前々から決まってた老人会の日帰りバス旅行に行っちゃったし。


あ、そうだ……。


細野さんに、ちゃんと話したことを電話かメールした方がいいのかなぁ?


テーブルに置いてある電源の落ちた携帯。


電源を入れるのが怖い……。


でも……。


私は携帯を手に取って電源を入れた。


電源を落としていた時に受信してたメールを自動に受信する。


それから着信も。


メール30件、着信も同じく30件。


全て太一からだ。


着信履歴もメールも全て削除した。


太一からの着信もメールも拒否リストに入れた。


あれだけ好きだった太一。


でも今は恐怖でしかない。


その時……。


♪~♪~♪~


携帯の着信音が鳴り体がビクンと跳ね上がった。