♪～♪～♪～
切れたと思ったら、すぐに鳴る携帯。
私は細野さんをチラッと見て携帯の通話ボタンを押した。
『何ですぐに出ねぇんだよ！』
私が携帯を耳に当てて「もしもし」と言う前に太一の怒り狂った声が聞こえてきた。
携帯を離していても聞こえる太一の声。
絶対に細野さんにも聞こえてるはず……。
「もしもし……」
『お前さぁ、すぐに出ろよな！何やってんだよ！』
太一の舌打ちが聞こえる。
「…………ゴメン」
『今、どこにいんだよ？』
「…………」
何て言えばいいの？
友達といると言っても信用しないし……。
それが男だとわかると怒り狂うどころの騒ぎじゃなくなるかもしれない。
もしかしたら明日、私は太一に殺されるかもしれない……。
