Happy Pinky JINX

パッと後ろを振り返り、まかして!!とばかりにニッコリと微笑む花嫁。



「テメッ…一体…」



俺は、そんな花嫁に手を振り続ける創の横顔を見つめながら大きく目を見開いた。



すると、ニンマリと満面の笑みを浮かべた創は、



「ブーケと一緒に気になるあの子のハートもゲットだぜっ!!…ってな?」



「は?」



「お前、片思い中なんだろ?アレ取って、男ならバシッと一発決めてこいっ!!」



「あっ…」



俺の背中をバシッと叩くと、「まぁ、アレは俺が頂くけどな。幸せ、ゲットだぜっ!!」っと自信満々な笑みを浮かべてきて。



“お前には絶対に譲らねぇ”



そんな勝ち誇ったような瞳を浮かべる創に、勝負事大好きで負けず嫌いの血が騒いだ…というか、なんというか…



とにかく!!



創に挑戦状を叩きつけられたような気がして、その勝負?を受けずにはいられなくなってしまった俺は、



「テメェにだけは、ぜってぇ負けねぇ。」



「おっ!!やる気じゃん!!」



フッと好戦的な笑みを浮かべる創の肩をポンッと叩くと、ニヤッと笑みを浮かべた。



「じゃあ、いくよ~!!」



「「あっ!!」」



「せ~の!!」



「「よし、来いっ!!」」



そして、勢いをつけたブーケがポ~ンッと空高くに放たれたと同時に、俺達は勢いよく駆け出した…。