牢獄の姫君




泉の横の木の下に二人で座った。





「何があったんだ?君が木から落ちるなんて……」



「………私に縁談がきたの…でも、私王子に…」



「王子って異母兄弟だろ?お前の父親は…」



「国王は酷い人よ!私の母を殺したも同然よ。母や国王との罪に悩んで死んだ」


「…」



「私が生まれたから─…母と国王の娘ってバレて…

私がいつもどんな目で人に見られているか─…!」





私は国王を母の復讐をしてやりたいと思ったこともあった。



でも…─


諦めた。



国王は生きて苦しめばいいと思ったから。




「…君は自分らしく生きろよ!お前は自分を責めるなよ!」







「お嬢様~!」



屋敷の執事だった。




「こんなところにおられましたか!」



「私を探しにきたの…?」



「それもありますが……国王陛下がお呼びです!」



「陛下が!?」