牢獄の姫君





「容態が落ち着いてたのに…!」



「…私はもうすぐ死ぬわ」






「………不吉なことをいうな!もう一度元気に…」




「………………私はあなたが好きだった……」





フローラは蚊の泣くような声でいう。





「…俺だってフローラが大好きだよ…!だから死ぬなんていうな…」



ジャンはフローラの頭を撫でた。