Heaven's Gate【BL】

 
 また開いた。

 あの時のエラーは、何だったんだ?


 まぁ、取り敢えず開くことが出来たんだ。

 なんで? なんて考えたところで答えなんて分かるはずがない。


 エンターをクリックした俺は、あのシンプルすぎる願い事送信画面が表示されると、少し考えてから入力を始めた。


『”スイート☆ラブハニー”の主人公になってみたい』


 一旦入力を止めた俺は、やっぱり少し考えた。

 ちなみに、『スイート☆ラブハニー』ってのは、佐久間オススメのギャルゲーのタイトルだ。


 主人公の前にある日突然メイドの女の子がやってきて、身の回りの世話をし始める。

 その後、幼馴染みや先輩、転校生等々、兎に角有り得ないくらい女の子に囲まれはじめてハーレム状態になっていく、という……なんとも強引なゲーム。

 勿論最後は恋愛イベントが発生して、仲良くなった女の子達の中から一人を選ぶことになるんだが。


 なんでそんなことを入力してみたか、と言えば。

 仮に現実になったとして、俺にさほど害が無いように、と考えてのことだ。


 別に、このサイトを信用した訳じゃない。

 でも、モテない俺に突然彼女が出来た事が、ただ偶然、ただの幸運だと思うことが出来ない。


 もしもこのサイトが本当に【Heaven's Gate】だったとしたら。

 このサイトに書き込んだことによって彼女が出来たのだとしたら。


 現実に『スイート☆ラブハニー』みたいなことが俺の目の前で繰り広げられることになる。


 突然メイドなんて現れても困る……っていうか、気にするところはソコじゃないだろ!


 クリアボタンを連打した俺は、『”スイート☆ラブハニー”みたいなことが現実に起こって欲しい』と少し言葉を濁して入力し直した。


 送信ボタンを押せば、見覚えのある簡素な画面が出てきた。