「天野に関係ないでしょ!?」



あたしは屋上から出ようとしたが天野に腕を掴まれた。


「泣きたいときは泣いた方が楽だぞ」


あたしは一瞬泣きたくなった。
でもすぐに我に帰った。


「心配してくれてありがとう!でもあたしは泣く理由何てないから!!」


強く扉を閉めると急激に涙が自然と溢れてきた。


「うぅ…。春樹のバカぁ!!」



あたしは自分に渇を入れて教室に戻った。





教室に戻ると何やら騒がしかった。

近くに雛がいた。


「雛っ!何が起きてるの!?」


「あっ!凜!!今芽衣がイジめられてるとこなの」


「イジめられてる!?」



あたしはたくさんの人を掻き分けると、そこには傷だらけに倒れた芽衣がクラスメイト達にやられていた。



「凜…!ちょうどいいところに来たわね」



すると、リーダーの香里奈が芽衣の髪を荒々しく掴み、床に叩きつけた。



「ほら!早く謝れよクソ女!!」


「そうだよ!凛は幼稚園のときから春樹を思い続けてんだよ!!」


「それなのに何でお前みたいな男癖も性格も悪いクソ女が春樹の彼女なんだよ!!」


「「「そうだそうだ!!」」」


「あたしだって春樹君のことずっと好きだったのに…!」

「凛が彼女だったらあたしだって納得出来るのに…何でアンタなの!?」



周りからの苦情は凄かった。
芽衣は血と涙で可愛らしかった顔はグチャクチャだ。


「「「謝れ謝れ!!」」」


周りはあたしに謝れコールに包まれた。
芽衣は香里奈の足に頭を乗せられて土下座をしている状態。
見ていられない程可哀想だった。

…あたしはこんなことを望んでいたんじゃない。
あたしはこんなことされても嬉しくない…。