月夜の散歩

「何だか嬉しそうだねー」


「久しぶりだからな…走りは」


遥人がゆったりとソファーに身を任せてあたしを見る


「ところで走りって何?」


「街を走るのっ言っとくけどマラソンじゃねーから!」


嵐に言われ考えてる事がバレたのか?と思ったら


「また口に出してるぞ陽菜…」


いつの間にか部屋に入って来ていた冬夜がそこに立っていた


はっと息を呑むほど綺麗…全身黒…


総長のオーラに身を包み凛と構えて立つ冬夜