月夜の散歩

気が付くとベッドで眠っていた


隣に冬夜の姿は無い


あたしはベッドから降りて隣の部屋へ向かった


ガチャっとドアを開け中に入る


「目が覚めたか陽菜?こっち来いよ」


冬夜の優しい声に導かれるように近づいてゆく


ふらふらしながら冬夜の傍までたどり着き躊躇いもなく膝の上に座った


肩のへんにすりすりと顔を擦り付けまた目を瞑る


背中をポンポンされ余計に眠くなった


「まだ眠いのか?よく寝とけ…今夜は走るから」


「うーん…」


半分寝ぼけていたあたしには冬夜の言葉は届いていなかった