─ありがとう兄さん


そっと呟いて冬夜の方を向いた


「陽菜…誕生日おめでとう」


そう言って差し出したのは小ぶりの細長い箱


綺麗にラッピングしてあり開けるのも勿体無いくらい


「えっ!あたしに…?」


「開けてみろよ」


丁寧にラッピングを剥がしそっと箱を開ける


「わぁ可愛い…」


中に入っていたのは月の形のトップがついたネックレスだった


月には小さな宝石が散りばめてあった


月明かりに反射してキラリと輝きを放つ


冬夜はそれを手に取るとあたしの首につけてくれた