あれ以来訪れていないこの公園


なんだか懐かしい気さえする


思えばこの公園に足を踏み入れた事から始まったあたし達の関係


頭に浮かぶのはみんなの笑顔そして…


「愛を教えてやる」と言った冬夜の真剣な顔


いつかの噴水が近づくと兄は足を止めた


「どうしたの?」


不思議に思い兄の方を見ると眉尻を下げ少し泣きそうな顔をしていた


「何その情けない顔?どうしたのよ」


「陽菜…此処から先は1人で行きなさい…」


そう言って繋いだ手をスルリと離した