春樹は陽菜を溺愛していた


陽菜の少しの変化にも敏感に反応する


心に闇を抱えてしまった妹を心配しての事だった


幼い頃から「ひーちゃん」と呼んでいるが反応があったのはここ最近だ


両親の前では口を閉ざし耳を塞ぐ


心への侵入を防ぎ愛を受け入れようとしなかった


俺とだけは口をきいていた


会話らしい会話ではなかったが…


陽菜は俺が守ると決めた…あの日あの時…


いつか俺の代わりに守ってくれる奴が出来るまでは…