君を守るから~ひとりにしない~

みー兄にまで嫌われたら、私どうしたらいいか分からないよ。


「美優!」


急に名前を呼ばれて、ビクッと体が揺れる。


「美優」


顔を上げると、息を切らしたみー兄が私に近づいてくるところが見えた。


「みー兄・・・」


「よかった」


ホッと息を吐いたみー兄が、今まで自分が着ていたコートをかけてくれる。


それからそっと、私を抱きしめた。


「ごめん、美優」


「みー兄」


「美優に酷いこと言った。美優は、邪魔なんかじゃないから」


「ほんと?」


みー兄が私の背中をなでる。


「ああ。ほんとだ」