屋上の扉を開ける。 愛ちゃんの声が小さく聞こえた。 引退試合が近いらしい。 「あれ、長田さん?」 「た、おか君!」 あまりの突然な登場に息をのんだ。 この人、なんか透視能力がありそう。 「冬夜はまだ来てないよーー?」 「うん、でも今日は田岡君に聞きたい事あったから」 私の言葉に田岡君は解っていたような顔をした後、ワザとらしく驚いてみせた。 内宮君とは違う茶色がキラキラ光った。 「あの、内宮君が言ってた 大切にしなきゃいけない人、って誰?」