内宮冬夜。

私と同じ3A。


成績優秀。
スポーツ万能。
眉目秀麗。


なにをやらせても卒なくこなす、我が校の王子様。


もちろん
女子からの告白は、日常茶飯事。



「…や、あの」

「3年A組6番長田裕季さん」

「え?」


口ごもる私に内宮君は完璧な笑顔を向ける。


「成績中の上、スポーツ…微妙、ルックス普通」


…図星。


「ちょ…内宮君!!」

流石に恥ずかしいので止めにかかった私。

そんな私に内宮君はニッコリと笑顔を作った。
意地悪な位の完璧王子スマイル。


「嘘だって」

いや、全部当たってますから。

なんていうツッコミは喉でつっかえた。



内宮君は楽しそうだ。



掴めない人。