片恋の蒼


愛ちゃんが呆れたようにため息をついた。


「内宮君が」

「……わかんない」

私の答えに愛ちゃんがそう、と頷いた。
愛ちゃんは時々やたら冷静になる。


「好きってよくわかんないんだよね」

授業開始前のチャイムが鳴った。
まだまだクラスが落ち着く様子はない。