「こいつはジュディに用意してもらった、ピンクのドレスとおんなじ色に頬を染めて帰ってきたんだ」 ジョージはターミーが口を塞ごうとする手を、両手でガードしながら続けた。 「兄さんたら、これ以上バラしたら頭からビールを浴びせるから!」 (あれれ、本気で怒ってる?) 「アレックスだったっけかな、ラッキーボーイの名前は!」 ジョージは止めない。 ターミーがビール瓶を掴んだのと、ウエーターがジョージにハンディホンを手渡すのが同時だった。 おかげで彼はビール漬けにならずに済んだ。