はつ恋



彼女は最高だ。ターミーが僕のモノになるなら他の何を失ってもいい。


おいおい、どうしたんだ雅也、里美を手放せるか?


里美を僕は愛している。少年のようにドキドキしたことは無いけれど、愛おしく思っている。勿論今この瞬間もだ。


だから早まるな、あいつを失うなんて考えられないじゃないか。ぼくらの人生設計はもう固まりつつある。それも誰よりも安定したゆるぎない未来図が。今はいっときの感情で熱に浮かされているだけだ。


ターミーとは昨日あったばかりだ。ましてや彼女は大学に入ったばかりで、しかも日本人じゃない。習慣も生活も何もかも違うだろう。おまけに歳は一回りも違う。僕はさっきから彼女に合わせてるじゃないか。