「マサヤ、よく喋るのね。皆と居るときは無口だったのに」
(それは人目を気にしていたからさ。二人きりなら誰に気兼ねすることもない)
「そうかなぁ、君の思い違いだよ。僕はよく喋ってたよ。君があちこちティンカー・ベルのように飛び歩いていたから、聞こえなかっただけさ」
僕はターミーが少しでも気にしていてくれたかと思うと、嬉しくて余計ぺらぺらと悪態をついた。
「ひどいわ、飛び歩くだなんて。あなただって8歳と6歳の子と一緒になってはしゃいでたくせに」
ターミーのキュートなほっぺが膨らんだ。
僕は思わずそこにキスしたい衝動を抑えた。



