僕は先に案内された、広いがボロボロの工場を見て、ジョージの家のパーティにさほど期待はしなかった。


(日本のホームパーティって感じかな?)


工場から自宅迄は車で5分の距離と言われた。


道の突き当たりに馬鹿でかい門が見えた。道はその家の為だけにあるようなものだった。


(こんな家に住んでる人もいるんだ・・・)


僕が感心して見ているとジョージは車を門の真正面に着け、運転していたセダンのハンドルの脇に設置してある、リモコンのスイッチを押した。鉄柵の門戸がゆっくりと開いて、白亜の家がのぞいた。


(え?ここ?まさかこことは・・・)


「すごい家だな」


僕の問いかけにジョージは無言だった。


(返事くらいしてもいいのになぁ・・・)


プールとテニスコートの間を、セダンはのろのろと進む。


僕らのマンションのリビング程もある玄関ホールの前で、僕は降ろされた。