僕はベッドに横になり、里美の事を考えた。


携帯を取って自宅の電話番号をプッシュした。眠そうな声の里美がでた。


「雅也?何かあったの?」


いつもの優しい穏やかな声が、耳に心地よかった。


「何でもない、僕は君におやすみを言うんだ」


「まぁ、あまえんぼうね。酔ってるの?でも嬉しいわ」


「何か言えよ」


「愛してるわ、あなたが居なくて寂しい」


「・・・切るぞ」


僕は偉そうにそう言うといきなり携帯を切った。


(だって照れくさかったんだ・・・よしっ、僕はどんな誘惑にも負けないっ。里美を愛してるんだからなっ)


いつのまにか僕は眠ってしまった。