朝、ジョンからの電話で、僕とジョージとジュディはすぐさま病院に駆けつけた。
右足をギブスで固められ、ベッドでバツ悪そうに照れ笑いしている和樹に、20分後僕らは会った。
「まったく恐ろしいことをするよ。走ってる車から、いきなり突き落とされたんだ」
和樹は言った。
かいつまんで説明すると、こういうことだ。
マニラでの仕事が早く終わった和樹を、取引先の社長が接待した。
最初は市内の日本料理店で、日本酒なんか飲んで健全にやっていたのだが、酔いが進むと社長が二次会を申し出た。
二次会は日本人向けのカラオケスナックで、そこで大いに盛り上がった二人は次の店に繰り出した。