なかなか寝付けなかった。しかし、明け方結論は出た。


里美にはターミーとのことを正直に言おう。


日本に帰ったら、僕は貯金を全部おろしてここにトンボ帰りする決心を固めた。


とりあえず学生ビザをとって、セブ大学に入ろう。ターミーは大学には日本人の留学生が何人かいると言っていた。


それからじっくりとスツェット家の人達を説得しよう。


僕は、浮かれてバカな考えをおこしてるのか?イヤ、この恋は真剣だ。何も迷うことなんかないさ。


ジョージは味方してくれる筈だし、ジュディだって僕を気に入ってくれてる。フリーダのことを話してくれた程だから、信頼もされてるに違いない。それにターミーは女の子だし、彼女の祖父母もジョージのことよりは、寛容に見てくれてるに決まっている。


僕は自分に都合のいい解釈をすると、急に安心して眠くなってきた。




二日後に里美と、ここセブで逢うことになるなんて夢にも思わず、呑気にバラ色の将来を確信していた。