はつ恋



バスケットはとても重かった。あの小さなパムは、いつも一人でこいつを運ぶのか。


パラソルを、やりなれた手つきでテキパキと立てると、パムはバスケットを運ぶため車の方へ駆けて来た。


僕が荷物を運んでいるのを見つけると、それはビックリした顔をしてすっとんできた。


「旦那様、あたいが運びます。どうぞ荷物を置いてくだせぇ」


パムはジュディに叱られるかと、おろおろしながら彼女の顔と僕の顔を交互に見た。


「今日はミスター・タカイが手伝ってくれると言うから、甘えなさい」


ジュディが言った。口調はいつもと同じで、決して優しくはなかった。


「それはありがとうごぜーます」


パムは強い訛りの英語でそう言った。