はつ恋



広いガレージ内で、ターミーが何かごそごそやっていた。


「何か手伝いましょうか?」


僕のばか丁寧な声にターミーは振り向いた。いつもの笑顔だ。


「オールが一本足りないの。どこかにあるはずなんだけど」


僕はグルリと見渡した。天井の貼りのところにオールはあった。


「ターミーあったよ」


僕はあごで天井を指した。


「なんだ、そんなところに。でも届かないわ。イスか何かもってこなくちゃ」


「大丈夫、ほらこうすれば」


僕はターミーの腋に両腕をまわして、ひょいと持ち上げ片方の肩に乗せると、彼女を見上げて言った。


「さあ、取って!」


オールを受け取った後で、僕はそっと彼女を下ろした。